ファミリーレストラン長時間労働の疑いで書類送検

大手外食チェーンが大阪府内の複数の店舗で従業員に違法な長時間労働をさせていたとして、大阪労働局は法人としての運営会社と幹部社員らを労働基準法違反の疑いで書類送検しました。
書類送検されたのは、大阪・中央区に本社がある外食チェーンと会社の事業推進部長や店長ら合わせて5人です。
大阪労働局によりますと、この会社は去年、運営するファミリーレストランの大阪府内の4つの店舗などで、従業員たちに労使間の協定で決められた1か月40時間の限度を超える残業をさせていたということで、会社と幹部社員らはいずれも労働基準法違反の疑いが持たれています。
労働局はこれまでも複数の店舗に労務管理を改めるよう指導してきましたが、改善が見られないとして去年12月に強制捜査に踏み切り、実態の把握を進めていました。その結果、残業時間が過労死の認定の目安とされる1か月100時間を超えるなどの悪質なケースも見つかったということで、29日、書類送検しました。
労働局の調べに対して、幹部社員らは「業界として『長時間労働は当然』という考え方が受け継がれ、改善できなかった」と話しているということです。