銀行(熊本市)の男性行員(当時40)が自殺したのは、長時間労働によるうつ病が原因だったとして、遺族が銀行に計約1億7000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、熊本地裁(中村心裁判長)は10月17日、長時間労働と自殺の因果関係を認め、銀行に約1億3000万円の支払いを命じました。
判決は「男性の時間外の勤務は、死亡する前の1か月間で200時間を超えていた。長時間の過重な労働により男性はうつ病を発症し、自殺した。銀行は注意義務を怠った。」と指摘しました。
男性は2009年4月から本店に勤務し、12年7月以降、社内のシステム更改業務の責任者として月に100時間を超える時間外労働を強いられ、同年10月、本店で投身自殺しました。熊本労働基準監督署は10月上旬、男性はうつ病を発症していたと認定していました。